日本ロシア協会が主催する「観桜の宴」が4月1日、鳩山会館(東京都文京区)で開催されました。
2012年に第二次安倍政権が発足して以降、安倍首相はプーチン大統領とこれまでに25回もの会談を重ねており、両国間での平和条約締結に向けた動きは活発化しています。その過程で、2017年9月から2019年6月までの期間を「ロシアにおける日本年」及び「日本におけるロシア年」として相互に数々のイベントが開催されており、日本とロシアの間での人的な交流が大きく広がりをみせています。これは2016年12月にプーチン大統領が来日した際に両国の友好関係を進展させるための方策として安倍首相と合意して始まったものです。
毎年恒例となった日本ロシア協会による「観桜の宴」ですが、今年はこうした日ロ友好への期待がさらに高まる中、日ロ友好に高い関心を持つ様々な立場の方々が集まり、交流を深めました。
開会の式典は庭園にて行われ、高村正彦会長(前自民党副総裁)は「日ロ友好の殿堂であります鳩山会館で日ロ友好の宴が開催できますこと大変ありがたく思います。いま日ロは平和友好条約交渉を政府同士でやっていますが、それは日ロ両国民の交流、相互理解、相互信頼が基盤となって支えられています。両国が友好関係にある、そのこと自体が大変素晴らしいことです。これからも皆様方より一層のご尽力ご健康をお祈りします」と挨拶しました。
続いてロシア側を代表して、駐日ロシア連邦大使館特命全権大使のミハイル・ガルージン氏が挨拶しました。ガルージン氏は「高村会長をはじめ、この1年間皆さんが日ロの友好、相互信頼、協力のさらなる前進のために多大なご努力をなさっていただいたことに対してロシア大使館の外交官を代表して心から感謝申し上げます。特に去年、今年は高村会長のもとで『日ロ相互交流年』という日ロ間で過去に前例のない大規模な事業を一緒にやっているところであります。こうした事業を通じて、日ロ両国の親近感、相互信頼がますます深く強くなっているということを強調したい。こうした活動は平和条約交渉を行いやすい環境作りに大きく繋がっています」と述べ、両国のさらなる友好推進のために協力を求めました。
また、来賓として駆けつけた厚生労働大臣政務官の上野宏史衆院議員(自民党)は、「日本とロシアとの二国間関係は今の国際情勢を踏まえると何よりも大切。我々議員としてもよりロシアとの友好関係を深めていくために力を尽くしていきたい。日本とロシアの関係は長い歴史があり、これから将来も長きにわたって友好関係を築いていかなければならない。そういった意味でも特に我々若手の議員がロシアのことを学び、ロシアとの友好関係を考えていくことは大変大事なことだと思います」と語りました。
乾杯ののち、場所を館内に移して立食形式の食事とともに、来場者の方々が歓談を楽しみながら交友を深めました。
また、ロシアの伝統的な弦楽器であるバラライカでの演奏も行われ、アコーディオンと合わせて奏でるバラライカの美しい音楽で出席者たちを魅了し、宴を盛り上げました。
最後に土屋津以子副会長が「ロシアと日本の平和がますます確実なものになっていきますように私たちで努力をしたいと思いますので、どうぞ皆様もお力添えをくださいますように心からお願い申し上げます。本当にお寒い中、お忙しい中、お出ましいただいたことにただただ感激と感謝でございます」と閉会の挨拶を述べ、日ロ友好が今年また一層深まっていくことを祈願しました。